子どもがピアノのレッスンを始めるにあたり、必要になるピアノ。
「ピアノ」と言ってもアコースティックピアノ、電子ピアノ…色々種類があります。ピアノの種類について大まかにまとめてみました。
ピアノ選びの参考になさってください。
アコースティックピアノと電子ピアノ
どちらがいいの?
ピアノは、大きくアコースティックピアノと電子ピアノの2種類にわかれています。
アコースティックピアノは、所謂グランドピアノやアップライトピアノ。
電子ピアノは音量調整など色々な機能がついているピアノを指します。
では、単純に「アコースティックピアノと電子ピアノのどちらがいいのか?」と考えた場合、その答えはアコースティックピアノです。
アコースティックピアノがおすすめな理由
アコースティックピアノで弾く前提の曲が多い
ピアノのレッスンをしている以上、練習する曲はピアノの曲である場合が多いと思います。
ピアノ曲は、アコースティックピアノで弾くことを想定して作曲されているものが多く、中にはチェンバロの曲やオルガンの曲などありますが、よく知られている有名なピアノ曲、華やかなピアノ曲はほぼアコースティックピアノの曲と言っていいでしょう。
そのため、曲のレベルや技術のレベルが上がってくると、どうしても電子ピアノでは対応できない部分が出てきます。
具体的にはどのような点かと言うと、
- もっとここの音は弱くしたいのに音が弱くならない
- 思うように音が大きくなっていかない(クレッシェンドがうまくつかない)
- 響き方が物足りないと感じる
などです。
私は、長々レッスンしていてもレベルが上がりませんでしたが、そんな私でさえもこのようなことを多少なりとも思ったことがあります。
レベルが上がらなかった私ですら感じていたことことなので、順調に技術のレベルがアップしていく子は、物足りなさが倍になると想像できます。
レッスンで使うのはアコースティックピアノ
レッスンで使うピアノが、アコースティックピアノであることも1つの理由です。
私の自宅にあったのは電子ピアノでした。
レッスンで使うのはアコースティックピアノです。
自宅の電子ピアノで練習してからレッスンに向かうと、自宅の練習とレッスンで弾く場合の楽器の響きや使い方に差が出てきます。
例えば、自宅で音を強く出す練習をしてレッスンで弾いてみると、必要以上に鍵盤を叩く弾き方になっていてめちゃくちゃうるさい!みたいな状況になります。
普段からアコースティックピアノで練習できれば、そのような差も生まれにくいと思います。
アップライトピアノについて
アコースティックピアノにしようと思ったとき、おおよそ自宅に置くのはアップライトピアノになることが多いと思います。
ここからは、アップライトピアノについてまとめます。
アップライトピアノの価格
アップライトピアノの購入を考える上で一番気になる項目は、価格ではないでしょうか?
ヤマハのアップライトピアノ2種類を参考までに載せてみました。

- 価格: 473000 円
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【新品ピアノ】YAMAHA(ヤマハ)SU7【新品ピアノ】【新品アップライトピアノ】
- 価格: 2860000 円
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上のモデルはヤマハのアップライトピアノでも比較的安価なモデルのb113というタイプです。下のモデルは最上位モデルのsu7というタイプです。
「アップライトピアノ」と言っても色んなタイプがあるので、上記は一例でしかありませんが、いいお値段だと思います。
できるだけ価格を抑えてアップライトピアノを使用したいという場合は、中古のピアノやレンタルという方法もあります。
アップライトピアノ購入時に考慮する点
アップライトピアノを購入するにあたり、考慮すべき点をまとめてみました。
- 値段が高い
- 意外と大きい
- 音量の調整ができない
- 重量がある
- 管理や調律が必要
ヤマハのb113というアップライトピアノのスペックを公式で見てみると、幅149cm、高さ113cm、奥行き53cmです。存在感がある大きさだと思います。
また、音量の調整ができないため、使用する時間帯などの配慮が必要です。
騒音問題に発展してしまうこともあるようなので、設置する環境を考えなければなりません。
ピアノに限らず、楽器の音は嫌いな人は嫌いなんですよね…悲しいけど。
すばらしい演奏であっても、万人に受け入れられるとは限らない…悲しいけど。
そして、小さい音で弾いても思った以上に響くのがアコースティックピアノです。
響くというのはアコースティックピアノの良さですが、それを騒音と言われてしまうと途端に欠点になってしまいます。
悲しいですが、設置する環境は見極めた方がいいです。
アップライトピアノ設置において、価格や音の問題の他にもう1つ考えておきたい点が「重さ」です。
前述のヤマハb113というモデルはの質量は、なんと194kgです。
賃貸住宅では「楽器NG」になっている物件も多いですが、ピアノを置くと床がへこんだり、最悪抜けてしまうことがあるから「楽器NG」と表記している場合があるそうです。もちろん騒音という問題から「楽器NG」になっている場合もありますが、ピアノの重さは要注意だそうです。以前不動産屋さんから聞いて驚きました。
アップライトピアノはそれだけ重いということです。
もちろん1人で移動はできません。
アップライトピアノを考えた場合、予算に意識が行きがちですが、このような点についても考えておいた方が良いと思います。
購入時は専門家に相談しましょう
予算や環境を考えてアップライトピアノを置けそうでしたら、楽器屋さんや専門の方に相談してみてください。
個人教室でしたら、先生のご贔屓の楽器店や調律師さんなどいらっしゃるかもしれませんので、聞いてみてください。
簡単に書いた設置の条件他にも、ピアノメーカーの違いや機種ごとの違い、中古と新品の違いなど、色々と考える項目があります。
また、アップライトピアノは管理や調律などのアフターフォローが必要になります。
アップライトピアノを購入される方は、必ず楽器店やお教室の先生などにご相談してくださいね!
グランドピアノでないとダメ?
アコースティックピアノの中には「グランドピアノ」と「アップライトピアノ」があります。
ピアノ選びにおいて、色々な口コミを見ていると中には、「何が何でもグランドピアノ」「グランドピアノ以外は意味がない」という意見を見かけたことがあります。
私がグランドピアノを弾いた経験は、正直発表会やたまにレッスンで弾く程度でしたが、それでもグランドピアノの良さがわかるくらい、グランドピアノはすごいです。単純にすごいという言葉で申し訳ないですが。
そりゃ、グランドピアノを買えるなら欲しい。
でも、実際に購入するとなったら、予算どうする?どこに置く?メンテってどうやるの?などなど…様々な問題も乗り越えてお迎えしなければなりません。
もちろんグランドピアノが良いのはわかるけど、「欲しいピアノ」と「実際に購入できるピアノ」は違います。
もし、今の時点でアップライトピアノにしようと思っている方で、「グランドピアノじゃないと無意味」というような口コミを読んで気持ちが揺らいでしまっている方がいましたら、そんな意見は気にせずアップライトピアノを買いましょう。
アップライトピアノを用意できることだって、十分環境に恵まれています。
ですから、「グランドピアノじゃなきゃダメなのだろうか…」なんて悩まないで欲しいです。すぐに楽器店へGOです。
電子ピアノについて
ここまでアコースティックピアノを推してきましたが、実は我が家は電子ピアノです。
レッスン時代に電子ピアノで苦労したので、アコースティックピアノが良いということはわかっています。
でも、大人になってから子どもの為に購入するとなると、自分がただ弾きたいように弾いていた時期と視点が違います。
「ピアノにいくら払えるか」「置く場所はどこにするのか」「音を出したらどうなるか」など、現実的な問題と向き合わなければなりません。
予算や環境を考えると電子ピアノになるという状況の方!絶対、多いはず!!ここからは電子ピアノについてまとめました。
電子ピアノの特徴
アコースティックピアノはすばらしいですが、電子ピアノには電子ピアノの良さがあります。
良く知られている電子ピアノの特徴は
- 音量の調整ができる
- 安く購入できる
この2点だと思います。
これは、電子ピアノの最大の特徴であり、アコースティックピアノには実現できない項目でもあります。
「アップライトピアノ購入時に考慮する点」でいくつか項目をあげましたが、電子ピアノは、この項目を全てカバーすることができます。
- 値段が高い
→低予算のタイプもある(おおよそ5万~) - 意外と大きい
→コンパクトなタイプもあり、奥行き約30cmのタイプもある - 音量の調整ができない
→音量の調整が可能、ヘッドホンを使用できるタイプもある - 重量がある
→コンパクトタイプならそこまで重くない - 管理や調律が必要
→ほぼ必要ない
「コンパクトタイプ」の電子ピアノ代表格が、カシオのプリヴィアです。
プリヴィアのPX-770というタイプのスペックを見てみると、幅139.1cm、奥行29.9cm、高さ79.8cm、質量31.5kgです。
アップライトピアノ(ヤマハb113)の奥行は53cm、質量が194kgでしたので、違いがわかるかと思います。
もちろん、電子ピアノにも色々な種類がありますので、タイプによって重さは異なりますが、設置したら全く移動できないであろうアップライトピアノに比べると、移動は簡単になります。
幅があるので1人で移動するのは大変ですが、大人が2人いればたいてい移動できるのではないでしょうか。
参考:PX-770 | Privia | 電子楽器 | CASIO
電子ピアノには様々な機種がある
私がアコースティックピアノをおすすめしていた理由の1つに「レベルが上がると電子ピアノでは物足りなくなる」という点がありました。
実は大人になってから、私が当時使っていた電子ピアノは「ピアノの演奏に向かない機種だった」と知りました。
電子ピアノには色々な機種があります。
ピアノ曲を練習するような人向きのタイプもあれば、音を楽しむキーボードのような役割をするタイプもあります。
そして、何より電子ピアノは進化し続けています。
鍵盤も音源もアコースティックピアノに近づいています。
私が当時苦労した強弱についても、今はかなり高いレベルで対応しています。
ということは、今すぐにアップライトピアノを用意できなくても、これから練習を始めるのでしたら、とりあえず電子ピアノという選択も可能です。
もし将来、ピアノ専攻したい、ピアノの道に進みたいとなってから、アコースティックピアノや防音設備などを検討しても良いのではないでしょうか。
意外な盲点!ピアノのイスに要注意
高さを自在に調整できるイスが必須
アップライトピアノでも電子ピアノでも、どちらにも言えることなのですが、ピアノのイスは、高さが自在に調整できるイスを買いましょう!
イスが自分の高さに合っていないと、ペダルの踏み込みがうまくいかなかったり、演奏中の踏ん張りが利かないということがあります。
多少高さが合わなくても弾けますが、自分の高さに合わせると単純に弾きやすいです。
私は3段階しか調整できないイスでレッスンを続けたので苦労しました。
自宅のピアノで弾くのと、調整できるイスがある教室のピアノではやはり違いました。自分にしかわからない違いではありますが、これは自分の経験から言えるものです。
先生から「調整できるイスを買ってもらいなさい。」とよく言われましたが、結局親に話すことはできず、最後まで3段階のイスで続けることになりました。
苦労するので、最初から調整できるイスをおすすめします。
自在調整イスの種類
発表会で使うグランドピアノのイス
発表会のグランドピアノのイスと言えばこんな形です。
背もたれの方に調整する部分があります。
個人の発表会ではこのイスを使いますが、小さいうちは先生がやってくれることが多いです。
そのうち自分で調整するようになりますが、調整の仕方を教えてもらえると思いますので、その辺りは心配しなくて大丈夫です。
私は不器用でイスの高さ調整が毎回うまくいかなかったので、発表会前は何度か練習させられました(笑)
練習用のイス
アップライトピアノはタイプによりますが、電子ピアノの場合は、イスが付属していることが多いです。
よくある練習用のイスはこのようなタイプです。
座面がフラットなタイプはこちら。
どちらも、丸い部分を回して高さを調整します。
付属しているイスが高さ調整できないタイプの場合もあるので、購入前に確認しましょう!
自宅の練習に使うピアノ選び【まとめ】
- 予算と環境が整うならアコースティックピアノを選ぼう
- 電子ピアノはアップライトピアノの欠点をカバーできる
- イスは高さが自在に調整できるタイプを選ぼう
ピアノ選びにおいて知っておくといいのではということをまとめてみました。
口コミの1つとして少しは参考になったでしょうか。
簡単に書いてきましたが、特にアコースティックピアノは芸術品のようなものです。
値段や色や大きさも違うし、響きや音の感じなど細かい内容を含めると、選び方が無限になります。
- アコースティックピアノか電子ピアノか?
- 予算はどれくらいか?
このあたりを事前に決めてると、機種を絞ることも簡単になると思います。
素敵なピアノに出会えるよう願っております☆彡
電子ピアノが気になる方は参考にしてみてください。
こちらは、電子ピアノの概要について大まかに書いています。
具体的に私がどのように電子ピアノを選んだか?の記事です。