私が小学生の頃、クラスに絵がうまい子がいました。
色んな絵のうまい子に会いましたが、中でもガンダムの絵がうまかった子の思い出が印象的です。
彼は休み時間になると必ず絵を描いていました。
何を描いているか気になってのぞいてみると、何かのロボットの絵。
小学生時代の私はガンダムを知らなかったため、何の絵なのかわかりませんでしたが、ガンダム流行中の小学校のクラスでは、よく見るとたくさんの男子がガンダムを描いていました。
色んな男子の描くガンダムを見せてもらいましたが、彼の絵は群を抜いていました。
ガンダムを見たことがない、ガンダムを知らない私が見てもうまくて、他の友達の絵を比べて圧倒的に細かい部分まで描いていました。
そしてある日、彼に言って描いているところを見せてもらったのですが、これがまたすごかった。
何もないところに図形を描いて、変な場所から線を伸ばし、また変な位置に図形を描いてまた変な場所から線が伸びてくる。
これの繰り返しであっという間にガンダムの絵を完成させました。
彼の鉛筆の動きは全く迷いがなく、ただ図形や線をひたすら描いているようなのに、ものの数秒で絵を完成させたことにとても驚きました。
彼があまりにも簡単に描いているので、実は簡単なのかもしれないと思い、自分でも描いてみました。
でも全く描けませんでした。
ガンダム知らないから当たり前ですが。
そして、そんな大昔のことを息子の様子を見て思い出しました。
息子も絵を描くのが好きで、静かだなと思うと何かを黙々と描いています。
そして息子も同じく絵のうまい友達の影響を受けているようです。
息子が描くのは戦隊やライダー、電車の絵が多く、本物と同じように書きたいため、本を見ながら題材を物色して描いています。
熱中できることがあるっていいなぁとしみじみ思ってしまいました。
絵のモデル。